印刷・製版作業について
- クリアケース マメ知識
前々回のブログでは凸版輪転印刷についてお伝えしました。
今回は、開伸の凸版輪転印刷について、どういった過程で、どういった仕組みで印刷されるのか詳しくお伝えしていきたいと思います。
印刷の流れ
☆ おおまかな流れ ☆
① お客様から入稿データをいただく
② 入稿データ確認、面付け、色調整等の製版作業を行う
③ お客様と担当営業で打ち合わせをして、製版データに対してお客様に校了をいただく(別途有償で試作も可能)
④ 印刷機の実機で色調整ののち、本品生産
以上が大まかな流れとなります。
この4つの過程でお客様の印刷のかかった商品が出来上がります。
この作業の中でも、②の作業がキーポイントであり奥が深い部分です。
イメージがつきにくい部分になってくるかと思いますので、この製版作業に関してご説明していきたいと思います。
製版作業
開伸の印刷方法は、凸版輪転印刷です。
こちらでも簡単にご説明させていただきます。
凸版輪転印刷機は回転するシリンダーの間にシートを通して印刷していきます。
シリンダー一つにつき一色の版が対応しており、最大7つの版を掛け合わせることによって多色印刷を表現しています。
製版作業では、お客様の印刷データをこの最大7つの版データに分けていきます。
どこの部分がMYKのかけ合わせになっているのか、特色を使用している箇所はどこか等、入稿データの確認を行います。
製版作業の中で重要なのが、塗り足しという作業です。
塗り足しとは、輪転印刷機微動による印刷ズレやCMYKの色の境目のぼやけを防ぐために、色の境目で濃い色の下に薄い色を少し塗り足すことです。
これによって綺麗な多色印刷に仕上がります。
以下が塗りたしの例です。
※こちらはイメージ図です
版の最下層から白、青、黒と重なった状態です。
青の版が文字の形にくりぬかれて、そこに黒の文字が重なっています。
印刷が少しでもズレると一番下の白地が見えてしまうので、
・黒の版の文字の線を少し太らせる
・青の文字のくり抜きを無くす
などの方法で対策します。
CMYKのかけ合わせ印刷範囲が広い場合は、CMYKを使わずに特色を使用すると、色ムラがでないはっきりした綺麗な印刷に仕上がります。
製版の完了したデータで版を作成し、印刷機に取り込まれて、実際に印刷されていきます。
印刷されたものを営業担当が確認し、お客様のデータと相違がないか印刷担当の者と二重で確認します。
また、印刷時にお客様に直接弊社に来ていただき、お客様の確認の元で印刷を進めることもできます。
まとめ
上記のような過程を経て、お客様のデザインデータが製品に仕上がります。
塗りたしや色の微調整を重ねて、お客様のデザインデータを最大限綺麗に再現致します。
気になった方がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください!